歯周病治療

歯周病とは

歯は歯茎が支えているのではなく、歯槽骨(しそうこつ)と呼ばれるあごの骨が支えています。歯周病になると、この歯槽骨が侵されて溶けていきます。歯周病は、歯や歯茎の病気ではなく、骨の病気なのです。それが、虫歯と根本的に違う点です。

歯周病の原因

歯周病の原因は、細菌です。口の中には、数百種類もの細菌がいます。その細菌が砂糖などの栄養分により繁殖したものが、歯と歯茎の間などにたまる『プラ-ク』です。プラ-クはくっつく性質があり、放っておくと唾液中のカルシウムなどと結びついて石灰化し、さらにとれにくい『歯石』になります。

歯周病の進行と症状

歯周病は初期のうちであれば、ブラッシング法と、歯科医で定期的なお掃除をするだけで簡単に治ります。その後も定期検診を続ければ、完璧にケアできます。若いうちから歯医者で定期的にクリーニングをしたり、検診をして予防処置をしている人は、歯周病にはなりません。

健康な歯

歯周病にかかっていない場合、歯肉は健康的なピンク色で、腫れもないので、歯と歯の間の三角の部分がくっきりしています。

歯肉炎

初期の歯周病で、少しずつ歯周ポケット(歯と歯ぐきの間のすき間)が深くなり、歯肉の腫れが起こりはじめます。

軽度歯周炎

歯周ポケットが3~4mm程度になっています。すでに歯肉や歯槽骨の破壊が始まっており、少しずつ進行していきます。

中度歯周炎

歯周ポケットが4~6mm程度になり、歯垢(プラーク)や歯石(スケール)が内部に蓄積されています。

重度歯周炎

歯槽骨が溶けることで歯肉が下がるので、歯間のすき間が目立ちます。痛みや口臭も出て、しだいに歯のぐらつきがひどくなります。

歯周病は自覚症状がなく進行します

歯周病は、『サイレントデジ-ズ=沈黙の病気』と言われています。

実際は骨が溶けているのに、やっかいなことに初期は症状が出ません。骨の中で静かに進行し、じわじわと長い時間をかけて悪くなっていきます。気がつくのは、歯がグラグラ動いたり、歯茎が腫れたり、痛いなどの症状が出たときですが、そのときにはもう重傷化してしまっていることがほとんどです。そこが歯周病の最も怖いところです。

全身に影響を及ぼす歯周病

歯周病の怖さは、お口の中に怒るトラブルだけではありません。その原因菌は、全身にさまざまな悪影響を及ぼします。
歯周病で歯茎に炎症があると、歯を磨いたときなどに血管が破れ出血した際に、歯周病の原因菌がそこを通り抜けて血管の中に入り込み、
血液の流れに乗って全身にばらまかれます。そうして、いろいろな病気を引き起こすのです。

歯周病と全身疾患の関係性

歯周病との関わりがわかっている病気は、広く知られているもので4つあります。

糖尿病

歯周病による炎症によって、インシュリンの働きを悪くさせる物質がつくり出され、高血糖を招きます。歯周病の治療と管理を行うと、糖尿病も改善されることから、歯周病が糖尿病を悪化させる因果関係がわかってきています。

心筋梗塞、脳梗塞

動脈硬化は、血管の中に汚れか積もって、血液が流れる道が狭くなる病気ですが、汚れが積もるところに歯周病の細菌が関わっています。血管が閉じてしまうと、その先の組織が死に、脳梗塞や心筋梗塞になります。

誤嚥性肺炎

食べ物を飲みこむときに、誤って気官に入ることで起こる肺炎ですが、歯周病で口が細菌だらけだと、感染して肺炎になりやすくなります。口の中がきれいで清潔だと、そういうことが起こる確率は低いと言われています。

不妊、早産

妊婦さんも、歯周病には充分注意しなけれはいけません。歯周病によってつくられた物質が、血液に乗って胎児に影響を及ぼし、早産を引き起こす場合があり、また、歯周病の人は不妊症になりやすいというデ-タもあります。

歯周病の検査

より効果的な歯科治療を行うには、正確な多くのデータをもとに正しい診断を行う必要があります。
そのために種々の検査を行い最もふさわしい治療計画を立て、患者様に現在のお口の中の状態を理解して頂き治療計画書を作成します。

歯周病で行う検査

ポケット検査

歯周プローブという器具を歯周ポケットに挿入(プロービング)して、歯周ポケットの深さ(mm)や出血の有無などを調べます。

パノラマレントゲン撮影

上下すべての歯と上顎洞を含め骨の様子がわかります。

CT撮影

高精度各立体画像で的確な判断ができます。

デジタルX線10枚法、14枚法

口腔状態などによって、10枚法・14枚法で撮影し精密な治療に役立てます。

嚙み合わせの検査(顎模型)

歯並びや噛み合わせが立体的に把握できます。

口腔内写真撮影

歯肉の状態やプラーク・歯石の付着状況を観察することで、口腔内環境や歯周病の進行状態を確認することができます。

顔・口元写真撮影

お顔全体に対する歯並びや顎の現在の状態を記録に残す。

治療計画の作成

歯周病が進行すると歯肉の腫れや出血が起こり、歯がぐらついたり口臭がきつくなったりするなどの症状が起こります。当院は症状や原因、患者さんの生活習慣なども考慮して、ご本人の意思も尊重しつつそれぞれの方に合った治療計画を立てていきます。

歯周病の治療

歯周病治療の流れ

  1. Step01歯周病検査・歯磨き指導

    まずは検査を行って歯周病を発症しているか、どの程度進行しているかなどを確認します。患者さんにも状態をていねいに説明し、今後のリスクを理解していただいたうえで、歯磨きの質を上げるための指導も実施します。

  2. Step02スケーリング・ルートプレーニング
    (歯石除去)

    スケーリング・ルートプレーニング(SRP)は、歯と歯ぐきの間にたまった歯石を除去する処置です。SRPは毒素を出して口腔内の環境を悪化させるバイオフィルムも除去するので、歯周病の治療に有効です。

  3. Step03歯周外科手術(重度歯周病の場合)

    歯周病が進行して中度か重度に進行しているケースです。スケーリングやSRPだけでは状態の改善が見込めない場合は、患者さんと相談したうえで外科的治療を行う場合もあります。

  4. Step04メインテナンス

    歯周病の治療が終わっても、3ヶ月に1回程度は通院していただき、当院でのメインテナンスを受けることをおすすめしています。歯周病は再発しやすい病気ですから、定期的にプロケアを受けて日々ていねいな歯磨きを行うモチベーションを維持しましょう。

進行度に合わせた歯周病治療

軽度歯周病治療

歯周病を発症していなければ歯周ポケットは2~3mm程度ですが、歯周病にかかると徐々に深くなります。4~5mm程度であれば軽度ですが、歯肉の腫れが起こり、ブラッシングの際に出血するケースも出てきます。治療としては歯石の除去を行いつつ、ブラッシング指導をして検査する工程を繰り返します。

中度~重度歯周病治療

歯周病が進行すると、歯肉の腫れや出血だけでなく、歯槽骨が破壊されて歯を支えられなくなるので、歯を失うことがあります。歯科医院ではできるだけ歯を残すために歯石の除去を行います。外科的手術や、歯周ポケットの洗浄など、状態に合わせて治療を進めますが、場合によっては抜歯しかない、ということもあり得ます。

歯周外科

通常の歯石除去では、歯ぐきを切開することはないので、歯槽骨に付着した歯石や歯垢を除去することはできません。しかし歯周外科であれば、麻酔の処置をしたうえで歯ぐきを切開し、必要に応じて歯肉や骨膜を剥離しますから、歯槽骨に付いた歯石の除去も可能です。

フラップ手術

フラップとは歯肉のことを意味しています。フラップ手術は、歯肉を切開して通常のスケーリングやSRPでは取ることができない歯石や歯垢を除去する外科的治療です。歯周病が進行すると歯槽骨の破壊が進むので、必要があれば歯槽骨を整えて状況の改善を行います。その後、フラップを戻して縫合すればフラップ手術は完了です。

フラップ手術の流れ

Step01
手術部位に麻酔をします
Step02
歯肉を切り開いた後、必要に応じて歯肉を剥離します。
Step03
歯周病菌に感染した組織の除去を行います。
Step04
歯根に付いた歯石を取り除き、表面をきれいにします。
Step04
ダメージを受けた歯槽骨の形態を整えます。
Step06
切開した歯肉を戻して縫合を行います。

歯周病治療とメインテナンス

歯周病を予防するには、毎日適切なブラッシングを行うことと、歯科医院で定期的にメインテナンスを受けることが欠かせません。日々ブラッシングをていねいにしていても落とせない歯垢はありますし、歯石は少しずつたまります。当院のメインテナンスを受けていただければ、ご自身で落とせない汚れを除去できるうえに、それぞれの方のクセを踏まえたブラッシング指導も行います。

定期的なメインテナンスで歯周病の再発を防ぐ

歯周病は再発のリスクが高い病気なので、一旦治療が終わってもメインテナンスを続ける必要があります。治療が終わると歯科医院から足が遠のく人が多いですが、お口の中の健康を保ち、虫歯や歯周病を予防するためにもぜひ定期的に当院にお越しください。プロが提供するケアを受け、検査で状態を確認し、セルフケアの意識を保てばお口の健康は維持できます。

歯周病治療の症例紹介

歯周病治療

歯周病治療

before

after

年齢73歳
性別男性
治療内容根面被覆術
治療期間/回数1回
注意点/デメリット歯肉移植を必要とする場合が多い。手術前の口腔内清掃に数回かけ治療環境の改善が必要。また治療部位の術後の洗浄や経過観察が数回必要
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